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「ここも写真取ろうよ」
「そうだな」
「すいません、撮ってもらえません?」
「いいですよ」
はいチーズ、と古い台詞で撮ってみたものの。
「えっ? なにこれ?」
「ヤバイんじゃね」
カメラで撮ったときは異常はなかったけどなぁと思いつつ覗きこんでみると、背景一杯にオーブが写り込んでいた。
「なんだっけこれ。火の玉、じゃなくて……」
「ほんとにヤバイって」
女のほうは今にも泣き出しそうになっていた。
「翔くん、早くでよう!」
「出ますか」
彼氏が何か言う前に私は出入口の扉へと振り向いたが。
「あれ、いつの間に?」
扉が閉まっていた。
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