2.相談事/艶ノ色 ※

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  「違うッ!」  一瞬にして血の気が引き、目が覚めた。  気がつくとケティの体をはね除け、起き上がっていた。 「違う? 何が違うの?」 「……今日は、っ……、本当に、こんな、つもりじゃ──!」  俺は喉を必死に震わせ、反抗する。その声は上擦って、かすれていた。 「今更なに怖気付いてるの」  ケティは呆れたような溜息をつく。  乱れた赤髪を撫でつけ、再び微笑を浮かべると、 「嘘は体に毒よ。もっとしてほしいって顔してる。……もっと、もっと、って」  そのまま腰にすがりついてきた。手を伸ばし、勝手にベルトを外し始める。 「やめろっ!」  どうにか逃げ出そうとしたものの無駄だった。  足を掴まれ、床の上に引きずり倒される。 「自分の体には正直にならなくちゃダメよ」  のしかかられると同時に下を脱がされた。彼は楽しそうに笑いながら、脚の間にその身を滑り込ませてくる。 「こうされたかったんでしょ?」  その指先は下半身に触れている。先端をゆっくりとなぞり上げられれば、どうしたって感じてしまう。  睨みつけてやると、その美しい笑顔がみるみるうちに崩れた。非情なほどに歪み、勝ち誇ったような笑い声を上げ始める。おかしくておかしくてたまらないという甲高い声。  それでも睨むのをやめずにいると、 「イイ顔ね。そそるわぁ……」  彼はまた唇を押し付けてきた。  今度は歯並びを確かめるように舌をねじ込んでくる。  なんとか追い返そうとするも、舌がもつれ合い、唾液が絡む音が大きくなるだけだ。 「んっ」  下は下で擦られ続け、触れ合う唇の間から切ない吐息がもれてしまう。それでも認めたくなくて、体をよじり、彼の肩を引き離そうとした。  
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