-1-

1/3
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ

-1-

「ねえ、そろそろさ、結婚しようか」 同棲生活を1年近く送っていた彼から、そう告げられ私は、速攻に、微笑みながら、二つ返事した。 しかし、その幸せは、一気に崩れることとなるなんて、この時の私は、知るよしもなかった。 まさか、こんなことになるなんて。 翌日の朝。 「行ってきます!」と彼は言い、私は、「行ってっらっしゃい」と微笑みながら、返し、彼は、家を出た。 ドアが閉まる直前のことである。 見送りが終わったと思い、私も急いで支度を始めていると、そのドアは、開く。 ふと、その玄関を見ると、彼が立っていた。 「どうしたの?」 はあはあと彼は、息を荒くしながら、「忘れ物!」と言い、私の?に彼の生温かいものが触れた。 顔を赤くする私。 「じゃあ、行ってきます…」と再び、出ようとした時、「待って!」と私は、彼を追い掛ける。 すると、彼は、私を振り返った。 そして、彼は自分の唇を私の唇を当てた。 さらに、微笑みながら、「行ってらっしゃい…」と口を開いた。 彼は、そんな私をギューっと強く暫く、抱き締め、離れた時、微笑みながら、「行ってきます…」と言い、手を振りながら、歩いて行った。 私も小さく手を振りながら見送った。     
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!