ドリーミー・エンプティー・ランドリー

一

　こんな近未来的な見た目をした機械が、衣類を洗浄するためだけに存在しているなんて、不思議な話だ。

　布を清潔に保つためだけに、発案され試行錯誤を経て、今でも最適化され続けている。様々な付加価値を次々と与えられ、便利になりすぎている。

　しかし彼らの本分は、それ以上でも以下でもなく、ただ洗濯をするというその一点のみなのだ。

　しかもここにあるのは、家電量販店にあるような家庭用とはわけが違う。二十四時間三百六十五日の運用にも耐えうる強度。ペットショップにいる愛玩動物と、サバンナの野性動物ほどの違いがある。

　物々しい存在感と威圧感。