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「アカネ、早く注文しよっ!」 「他所で騒ぐんじゃ無いの…」 アカネから叱られても、ジュリアは態度を変えなかった。 「早く早くっ」 「アカネちゃん、あそこで良いのかな?」 ローブがジュリアの座る席を指差している 。 「別に何処でも良いわ。もし貴女が嫌なら他を選んで」 「あそこで良いよ。僕達も座ろ」 「んー、何にすっかなぁ…」 ノゾミは既にテーブルに座り、各テーブルに一冊置かれたメニュー表に噛り付いている。 「ジュリアにも見せて!」 「慌てんなって…」 ふたりを見たアカネは、 ジュリアの身長に対して椅子の高さが明らかに足りていない事に気が付いた。 「ローブ、高い椅子が無いか店員に聞いてきて」 ローブはアカネの指示には愚直に従う筈だが、この時はすぐに動かず、何故か戸惑っていた。
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