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「椅子を買うの?ここは家具屋さんじゃ無くてカフェだし、ウチの椅子なら足りてるけど…」
「そうじゃ無くて…もう良いわ、先に座ってて」
「うん」
アカネは勘違いしているローブに頼るのを諦め、席に着くよう指示すると、
傍に残っていたマシャに話しかけた。
「マシャ、子供用の椅子を貰ってきて」
「アカネ様には普通の椅子より、可愛らしい子供用の方がお似合いですものね」
「ジュリア用だから」
「冗談ですわよ」
マシャはひとり、離れにある小屋へ向かった。
小屋は簡素な造りで、窓と扉が有るのみ。
半開きの窓からは、油と共に加熱された食材の香りが漏れ、嗅ぐ者の胃を刺激した。
小屋の上部には看板が立てられ、赤いウサギの絵と共にBunnyと書かれており、
これがカフェの厨房なのだと分かる。
マシャの背中を見送り、アカネもテーブルに着いた。
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