念の為ご注意を

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ノゾミがマシャの視線誘導に従うと、ジュリアはテーブルに突っ伏して眠っている。 「道理でさっきから静かな訳だぜ」 「折角椅子を用意させたのに…」 「騒ぎ疲れたんだろうね、きっと」 状況を把握したノゾミ達は声を小さくした。 「さてさて、店員さんからメモを頂いていますので、皆さんの注文はこちらへ」 マシャは紙切れとペンを取り出し、紙切れをテーブルの上に置いた。 「アカネちゃんはコーヒーね」 「はいはい」 「俺はチキンプレートとオレンジジュース」 「ささっと」 「僕はお子様ランチとミックスサンドと、日替わりサラダ」 「えー、お子様ランチ、と…」 マシャは一通り書き記すと、ペンの先端でジュリアを指し示した。 「ジュリアさんは如何いたします?眠っておられますが」
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