念の為ご注意を

1/19
26人が本棚に入れています
本棚に追加
/133ページ

念の為ご注意を

アカネ達が目的地であるオープンカフェBunny(バニー)へ到着した時、 時刻はまさにランチ時であった。 オープンカフェだという新聞の記述に間違いは無く、 Madder(マダー)のテーブルよりふた回り以上大きな、 8人掛け程度のテーブルが複数用意されている。 客入りはそこそこで、ざっと半数のテーブルに客が座っていた。 「ここね」 「わあ、賑わってるね」 少なくとも満員では無いのだが、 各テーブルが大きいのと、テーブルの数もMadder(マダー)より多いので、 ローブにはここが賑っている様に見えたのだろう。 ローブは物珍しさから、右手を目の上に当ててオープンカフェを一望する。 「ホントに屋根も壁も無いんだねー」 「雨降ったらどうすんだろうな」 「今日が良いお天気で良かったですわね」 四人が初めて見るオープンカフェの感想を口々に述べる中、 ジュリアがひとりで走り出し、外側の空いているテーブルに近付くと、 ヒョイっと跳ねて椅子にのしかかった。
/133ページ

最初のコメントを投稿しよう!