1 蜜室の人形

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「んっ……分かったならっ! 早くっ……しろっ……!」  だが、ディランはそれにまた問い返した。 「何を?」 「は……?」 「『何を』早く『して』欲しいんです? ちゃんとおっしゃってください」 「はぁっ……――?」  レオが必死で『玩具(おもちゃ)ではイケない』と白状したというのに、強欲な執事はその言葉では満足しない。 「てめぇっ……!」  怒りと恥辱でレオの顔がカッと赤く染まった。  しかしその顔はすぐに色を失う。 「いいんですか? 一晩中このままでも――ああ、私は構いませんよ。レオ様が満足するまでいつまでもお付き合いいたします」  レオ自身を弄びながらディランが恭しく頭を垂れた。  その言葉が嘘や冗談ではないことは、誰よりもレオが知っている。  そうやって、今まで調教されてきたのだ。 「く、ぅ――……!」  紅い唇を噛み締める。  快楽に苦痛に、憤怒に恥辱に――けれど今、この地獄を終わらせる方法は一つしかなかった。 「お……玩具(おもちゃ)じゃなくて……お前のを入れろっ……!」  怒鳴るようにその言葉を口にする。  なのに執事はまだ満足しない。 「それから? 入れるだけでいいんですか?」 「っ……奥までガンガン突いてっ……中で出してっ……!」  自棄のようにそう叫ぶと、執事はようやくレオ自身から手を離した。
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