のろいのいえ

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のろいのいえ

あいつムカつくよ。いっつもカンチョーしてくるんだぜ。 タケルは、ここさいきんずっとコウイチに「イヤガラセ」されてる。 だからきゅうに「のろいのいえ」をつくろう、といいだしたときはおどろいたけれど、なんとなく、なっとくした。 イヤガラセをしてくるコウイチに、ヘコタレてほしいっておもうキモチ、イタイほど、わかる……。 だって、きょねんはボクも、コウイチに「イヤガラセ」されてたクチだから。 クラスがえでべつべつにならなかったら、きっといまでもコウイチのひょうてきだったはずだ。 だからタケルとふたりで「のろいのいえ」をつくることにしたんだ。 さっそくタケルは、じいちゃんからかりたという、リアカーといっしょにやってきた。にだいには、「ダンボール」や「かみ」がわんさかつんであって、しょうじきさわりたくないふんいき。 ボクはしずかにいった。 このハコに入ったスライム、どうするの。 クリスマスプレゼントだとおもって、てをつっこむと、ヘドロ(スライム)まみれになるんだ。 と、いみふめい。 じゃあこのあかいのは? トマトね。 くさりかけてるから、らんぼうにしたら「グチャ!」とつぶれる、トマトバクダンになるんだ。となぜかとくいげ。     
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