一、 不良になりきれないキャラが弱い、赤雅くん

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確かに、僕と違って素直そうで可愛らしい男の子だ。 この恋愛禁止ではない男子校で、彼ならばBLゲームの受ヒロインになれそうなほど可愛い。 なのに、朱雅くんは全く表情を変えずにあしらっていた。 なぜだろうか。あの子の方が、君は普通でいられる。 盗聴も盗撮も、集会ごとの勝手な録画もしないですむ。 手を触れて、抱きしめて、――普通の恋愛ができるのに。 「朱雅せんぱいって、生徒会長のことからかって遊んでるんじゃなくて本気なの?」 「当たり前。もう話しかけなくていい」 なぜだ。もっと優しくしてあげればいいのに。 「……でも俺、朱雅せんぱいと、えっちなことしたい。だめ?」 一年生もめげないのはすごい。見た目が怖い朱雅くんに、話しかけれるぐらいだから、自信もあるのかもしれないけど度胸もあるな。 「それはいいよ」 ほら。朱雅くんだって、散々拒否っていたんだからえっちなことは……。 ん? 「やったあ!」 んん?
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