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確かに、僕と違って素直そうで可愛らしい男の子だ。
この恋愛禁止ではない男子校で、彼ならばBLゲームの受ヒロインになれそうなほど可愛い。
なのに、朱雅くんは全く表情を変えずにあしらっていた。
なぜだろうか。あの子の方が、君は普通でいられる。
盗聴も盗撮も、集会ごとの勝手な録画もしないですむ。
手を触れて、抱きしめて、――普通の恋愛ができるのに。
「朱雅せんぱいって、生徒会長のことからかって遊んでるんじゃなくて本気なの?」
「当たり前。もう話しかけなくていい」
なぜだ。もっと優しくしてあげればいいのに。
「……でも俺、朱雅せんぱいと、えっちなことしたい。だめ?」
一年生もめげないのはすごい。見た目が怖い朱雅くんに、話しかけれるぐらいだから、自信もあるのかもしれないけど度胸もあるな。
「それはいいよ」
ほら。朱雅くんだって、散々拒否っていたんだからえっちなことは……。
ん?
「やったあ!」
んん?
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