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「ただ俺は神楽以外にちんこ起たないから、お前が舐めるか手でしごくか。俺は神楽の盗聴してるから椅子の下でずっと舐め――」
がらりと教室のドアを開けて、僕は廊下から朱雅くんを睨んだ。
すると、とたんに朱雅くんの顔がきりっと、真面目になった。
「まあ、冗談だ。俺には心に決めた人がいる。君も大切な人と、えっちなことはしなさい。俺ももうすぐ成人。成人したら際どい盗撮をしても犯罪じゃなくなるからね。ははは」
何を慌ててるのか知らないけど、成人していても盗撮は盗撮なんだけど。
「か、かぐらぁぁ、あのね、違うんだよ、ちょっと驚かせて怖がらせて、追い払うつもりだったんだよ」
「……聞いていない。ただ、盗聴器があったから君が近くにいるんだろうなって確認しただけだよ」
僕の迫力に、可愛らしい後輩は後ろのドアから出て行ってしまった。
「邪魔して悪かったね」
「ごめんって。本当に他人で処理するつもりはないよ。俺は神楽の盗撮や盗聴だけで――イけるんだって」
必死な顔で、俺に懸命に言い訳している。その顔はきっとイケメンすぎて誰でも許してしまうに違いない。
ただ僕は、言い訳の内容が内容なので絶対に絆されない。
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