二、切なさと愛しさと下心と。

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さっきカーテン越しで抱きしめ合ったはずなのにこの塩対応。 わるくないけど、悪くないけどさ! 可愛いやつめ。 「あのね、副会長が言ってたんだけど……」 萌え袖効果を知らないのか、セーターでダボっとしている袖で口元を隠しながら、もごもごと言いにくそうに下を向いている。 襲ってほしいという合図なのか、そうにしか見えないんだけど。 「何?」 「同じ部屋に居たら死んじゃうけど、壁からお尻が出てるぐらいならセーフなんじゃないかって」 「……?」 why? ほわい? 「んんん?」 口から煮っ転がしが出てきそう。 「だから、壁に僕がはまってお尻しか出てないっていう、『えろどうじん』によくある設定の場合、僕たちは同じ部屋に居られるんじゃないって」 「うん。俺が、神楽のお尻と部屋に居られるってこと? 居られてどうなるの。エッチしていいの?」 あの下半身で行動している副会長の、下半身的な会話をなんで神楽は真に受けちゃうの。好き。
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