二、切なさと愛しさと下心と。

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「じゃーねー」 カーテン内でファスナーを上げてしまっていたのか万全な姿で俺の前に現れる。 エッチな下着? ほぼ紐みたいな、付ける意味のないやつ? 大事な部分に穴が開いてて、準備万端なやつ? レースひらひらの女物? 駄目だ。神楽童貞の俺には、神秘的過ぎて全く想像ができない。 せめて、せめて何かヒントをくれれば! 「ちょ、神楽!」 パンツ見せろ。俺の紳士的な目が、真摯なまなざしでそう訴えている。 触らない、触れない、けれど好きで離れたくない、離れられない。 そんな状況の中の可愛いお願いを、どうか聞いて欲しい。 「僕は、荒療治でも……いつか朱雅くんアレルギーを克服したいの。応援してくれる?」 「きょ、協力する。するから」 もう必死だった。なんなら無意味な土下座をしてもいい。 俺の今までの盗撮映像で脅してもいい。 血走った眼の俺を見て、観念したらしい。 再びセーターをたくし上げた。 「神楽ちゃーん、ご飯はやく食べようよーぉ。ね、ね、ねえー」
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