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金髪碧眼の、ロッテマーニの王子様と名高い、副会長ことロッテマーニ・ジン・アレックスは、この学園の理事長の孫にあたる。
けれど、大の男好きで先月五股して血だらけの乱闘騒ぎの中、紅茶を飲んでいたところを理事長に見つかり、謹慎処分中だ。
その麗しの、笑っただけで妊娠してしまいそうな、濡れた妖艶な瞳は、男を狂わせると狂わせるとか狂わせないとか。
とりあえず、しばらく生徒会の仕事であっても、生徒の前に出るのは禁止。
一条先生が指導室で授業を教えていたりする。
「ごめんね。生徒会の仕事、ほぼ任せちゃって」
「……仕方ないよ。会計も書記も乱闘騒ぎで入院中だし。僕一人でなんとかやってみる」
「そういえば、赤雅くんに頼まれていたんだけど間に合わなくてさ」
金髪のふわふわした髪を掻き上げながら、濡れた瞳で妖艶に笑いながら、取り出したのはLEDライトだった。
「これ、なに?」
「撮影に使いたいって。良いやつを探してきたんだよ。どうかな?」
「そうだね。ふん!」
僕は昔、赤雅くんを倒そうと習っていた空手の型を思い出しながら、ライトを粉々に粉砕した。
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