晴馬の誕生日

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今後も定期的な検査を欠かさずに、健康状態と照らし合わせながら判断していくものだ、ということだった。 なんだよ。何もなくて安心した途端に、大袈裟な程緊張して損したような気分になる。 人間なんて、自分勝手なもんだよな。 大人しく話を聞き終わった夏鈴が、医者に言った。 「丁寧に説明して下さって、ありがとうございました」 小銭程度の会計はすぐに済んで、俺達は思いのほか早く用事が終わってしまった。 時間がたっぷり出来たのが嬉しくて、俺は夏鈴を映画に誘った。 アメコミのエンターテイメント性の来いアクション映画だけど、登場人物がどこか遊び人だった頃の俺と重なって、だけど今じゃすっかりパートナーのヒロインとラブラブでカッコ悪い大人の男を描いている、そんな映画。俺は結構ハマっている。そのシリーズ最新作だった。 夏鈴と大きなポップコーンを買って、カップルシートで映画を観るなんて何年振りだろうか? もうすぐクリスマスっていうのもあって、映画の内容もクリスマス休暇のロマンチックな場面が少しばかりあった。外人同士の高い鼻先を摺り寄せて、キスするかしないかの距離で、本音を打ち明け合う男女のやりとりが痺れるぐらいにカッコいい・・・。
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