2 向川祭

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隣のクラスのお化け屋敷は、既に長蛇の列になっていて、 まだ、一般のお客さんは少なく、ほとんど向川の生徒のようだった。 ただ…この北本君……。 その横を涼しい顔で歩いている…… オレの肩を抱いたまま…。 「あれ?北本。新しい彼女?」 当然だよね。 どうするの? こんな格好で目立ちたくないんですけど? 「違うよお」 「ねぇ…北本君…」 オレは、早くこの場を立ち去りたくて、小声で訴えた。 「わかってるって。任せときな」 そう言ってくれたのに…! 「このコ、紫津木の彼女だから」 ……… は?!…はあっっ??!! 「ちょっ_」   「「「「ええーっっ??!!」」」」 今まで興味無さそうに並んでいた人達も、一斉にこっちを見た。 北本君て、ワザとなの?それとも…天然? みんな、列を乱さないように出来る限り身を乗り出し、オレの顔を伺おうとしている。 ますます顔をあげられなくなった。 「つーわけで、殺されたくなかったら、手ぇ出すなよ」 え…っ?      「お前は?」 「オレは、彼女とも友達だからいいんだよ。 んな事より、彼女も出場するからよろしく」 なんか今サラッと言ったよね? 出場…?て…なに?
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