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「ダブル優勝狙ってるとか?」
「そう。あの紫津木が、特定の彼女をつくったんだ。お祝いしなきゃでしょ?」
「「「「ああ」」」」
な…なに?揃って納得されてますけど?
受付の『貞子』さんの笑顔も怖い…。
再び歩き始めると、
「ヤローは、これでOKだな。後は、女共か…」
聞こえるか聞こえないかぐらいの小さな声で呟いた。
「おっつー」
「北本、遅い。何やってたの?」
喫茶店になってる2-Aに入ると、制服に
フリフリのエプロン姿の女の子が3人出迎えてきた。
始まったばかりからか、お客さんは、まばらで、やはりお昼近くにならないと喫茶店は、混まないのかもしれない。
「悪ィ。悪ィ」
「そのコ、だあれぇ?」
「ああ…紫津木の彼女」
うわあ…さっきと同じ。明らかに空気が変わる。
「紫津木が言ってんの?」
「そう。すっげぇだろ?」
「へぇ…マジでそうなんだ」
靴から頭のてっぺんまで、舐めるように観察された。
他の2人も遠巻きではあるが、オレの様子を伺ってる。
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