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優勝しちゃった……
「すっごーい!おめでとう!」
舞台袖で見守ってくれていた細井さんが、飛びついてきてオレの首に手を回した。
エントリーしていた女子達の視線が痛い…
オレが男だと知ったら………怖っ…!
「飛び入りで優勝したなんて、初めてなんじゃない?」
目をキラキラさせてる細井さんには、申し訳ないんだけど…
早く引っ込みたい。
だいたい、優勝出来たのだって、ほとんど北本君の力によるものだ。
あの後、衣装が無いからと言うオレに、公平に審査する為に、この学校は制服で競うんだから大丈夫と説得されてしまい、舞台の上に立ってしまった。
最初、推薦人(北本君)の演説。
続いて、本人が会場からの質問に答えて終了となる。
その推薦人の演説が…
『あの、紫津木藍が選んだ女性です。間違いありません!』
から始まり、終いには
『お前ら選ばなかったら、紫津木に何されるかわかんねぇぞ!』
そりゃ、みんな選ぶよね…。
おかげで、その後の質問タイムは収拾がつかなくなり、強制終了となった。
この後、藍と(2連覇達成したらしい)並んで表彰式があるみたいなんどけど…
帰りたい…!
オレ、藍の学校に来て何やってんの?
こんな姿見られたくないよー!
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