1 藍の隠し事

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ああ……だろうな。 それでさっき、イライラしてたのかな? なんか想像したら可笑しくなって、吹き出しそうになるのを必死にこらえた。 『で…愛ちゃんには、アイツにサプライズ仕掛けるの手伝って欲しいんだけど』 「サプライズ…?」 『そう。アイツさ、実行委員もしてるから、超忙しいんだよね。だから、少し愛ちゃんと休んで欲しいな…と思って』 そうなんだ…。 『段取りもあるから、明日9時に校門前に来てくれる?』 「あの……」 『何?』 ずっと引っかかっていることを訊いてみた。 「藍はオレに、来て欲しくないんですよね? それなのに…行っていいのかな?」 北本君は、少し間をおいてから話し始めた。 『真意は、オレにもわからねぇけど…。 オレに言わせれば、好きな奴は、素直に呼べって話だよ』 「でも…」 何で来たんだ?みたいな顔されたら…? そう思うと二の足を踏んでしまう。
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