3.藍のアパートで…

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「…こんな時に言うのも、アレなんだが…」 と、何か言いづらそうに、横を向いてしまった藍。 「うん…何?」 話しやすくなるように、笑顔でその先を促すと、目だけチラッとオレを見て 「オレの過去にヤキモチ妬いてくれて、ちょっと嬉しかった」 「な…っ!」 イ…イケメンだからって、何言っても許されると思うな。 「ヤキモチじゃないもん」 「じゃ…何?」 意地悪な藍が、顔を出してきた。 「…恋人はオレなのに…アノ時の藍を知らないなんて、悔しくて…」 「なにお前、そんなにオレのイキ顔見たいの?」 「イキ顔だけじゃないもん!イク前も、イッた後も見たいの!」 ちょっとの間、目を丸くしていたが、 プツ… クックッ 肩を揺らし、そのうち大きく笑い出した。 オレ…何か変な事言った? 「…愛…お前って、ホントすげぇな」 何が…? 「…敵わねぇよ」 と、まだ笑みが残る顔で、オレの頭をクシャッと撫でた。 「1つ、良いこと教えてやる」 ? 「オレのイキ顔見たヤツなんて、1人もいねぇよ」 「ぇ…な…何で?」 「オレ、いつも最後は、バックだから」 言われた意味を理解するまで、時間がかかってしまった…。 なんか…あまりにも生々しくて、 「その情報…知りたく無かった」 「ホントは、ちょっと安心したろ?」 その、艶っぽい顔を見たら、 何故か急に、自分が全裸だということを思い出してしまい、恥ずかしくなって、布団を被って横になった。 「ぉ…お風呂入れてくるんじゃないの?」  「そうだな」 布団の隙間から出ている、オレの髪をクシャッとしてから、下に降りて行った。
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