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藍が下に降りて暫くすると、とってもいい匂いがしてきた。
そういえば…お腹空いたな。
ベッドヘッドに置いてある、藍の携帯を覗くと、21:00を過ぎていた。
どうりでお腹が空くはず…。
藍…何か作ってくれてるんだ…。
はあ…オレ…藍に甘えてるな…
さっきまでの事を思い出すと、顔から火が出るんじゃないかと思うくらい恥ずかしい…
藍…呆れてないかな…
そう思うと、ますます布団の海に沈みたくなる。
藍の匂い…
クンクン嗅いで、安心する。
抱き締められてるみたい…。
「風呂沸いたぞ」
「うわぁ…!」
心の中なんてわかるハズないのに…
ビックリした…。
「驚かすなよ…」
それは、こっちの台詞です。
「…行くぞ」
心臓が、バクバク鳴り止まないうちに、
藍は布団を捲ると、ヒョイとオレを姫抱きにした。
え…っ?
「このまま、風呂まで運んでやるよ」
ぇ…
ぇ…っ?
ぇ…えぇぇぇっ?!
「ぁ…藍?…無理だって」
「何で?」
ケロッとした顔で言われても、
「…どうやって?」
「お前抱えたまま、飛び下りる」
イヤーッ!!
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