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「雛。起きて」
その落ち着いた心地いい声に俺はうっすらとだけ目を開けた。
身体が重い・・・。
「雛。おはよう」
「・・・おはよう。・・・てか、顔・・・近い」
俺はうっすらと目を開けたまま超近距離にあるそいつの顔を見つめたままでいた。
「そう?」
そいつのその返答に俺は『うん』と答えてそいつから目をそらし、辺りを見回した。
・・・あれ?
ちょっと・・・待って?
「・・・ここ・・・どこ?」
そう言った俺の声は掠れていて心臓はバクバクいっていた。
「どこって・・・ラブホのベッドの上だけど?」
そいつのその言葉に俺は全身からサーッと血の気が引いていくのを感じていた。
ラブホ・・・。
俺はもう一度、辺りを見回した。
うん。
・・・うん。
間違いなく・・・そうだ。
てか・・・!!
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