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わたしもついしみじみ頷いた。長崎くんはああいう態度ながらも結局彼女を選ぶわけだし。上林くんは高松くんの脱落待ちで様子見ってこともあるんだろうけど案外気長に構えてる気がする。でも、その中で高松くんはと言うと。
自分たちのうちの誰か一人を選べとはもう言わない、と請け合う一方で三人まとめてでいいから自分たちと正式に付き合おうと正面から言質を取ってきたのも彼だし。そんなんでいいの?だったら完全に遊びってことだなと思って油断してると将来子どもを産んでくれたらとか突拍子もないこと言い出す始末。
「わたしもよくわからないんだ。あの人、何考えてるんだろう?」
二人の寝息が規則正しく聴こえてるのを確かめてぼそぼそと本音を零す。
「みんなが納得できる方法でこれからもずっと一緒にいられるやり方を考えようって言われたんだけど。どう考えてもずっとは無理でしょ。それぞれの人生があるし…。結局どういう理由かはともかく時間に任せて関係が自然と崩壊するのを待つくらいしか思いつかない。高松くんも上林くんもそのうちこんなことにうんざりして飽きるだろうし。自分だけのための人と人生を歩いていきたいと思い始めて当たり前じゃない?」
「まなは?」
「へ」
正面から切り返されて面食らう。
「まなもそうなの?やっぱりひとりの相手、自分だけのための人と二人きりで向かい合いたい?」
それはそうだけど、そりゃ。
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