愛知から北海道は遠かった!

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 め……るの……  めざ……ので……  ……  ……  ……目覚めるのです。  何処からか声が聞こえてくる。  眩しい光に包まれ、おいらはゆっくりと瞼を開いた。 「お待たせしました、にいださん。私は……」  目を疑った。  ベッドから体を起こすと、30センチほどの小さな雲に乗った、キラキラと光る神が視界に入る。 「これは縁起がいい!」 「おお、喜んでくれますか」 「福禄寿が現れるなんて、来年も良い年になりますね」  ……  …… 「私は七福神ではありません」  違った。頭のテカリだけで判断するものではないなと反省する。 「失礼しました。こちらへどうぞ」  おいらは笑顔を振り撒き、リンゴの入ったダンボール箱へと誘い入れる。そして、ガムテープで塞ぎ、宛先をアラスカにして郵便局に持ち込んだ。 「着払いで」  昼まで二度寝したら雪掻きをしよう。そう心に決め、夢の世界に戻って行った。 【完】
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