単純

2/3
前へ
/10ページ
次へ
また、彼氏には内緒で去年ステージに居たグラスバンドを呼ぶことにした。 ステージに上がるアーティストのリクエストには少々お金が掛かるらしいが、私は呼びたかった。 彼氏が私に告白してくれた時演奏していた、思い出のグラスバンドだからだ。 その為、少々出費が掛かってしまったので、プレゼント代の捻出をどうしようか悩んでいると、ハンドメイドのアクセサリーを作ってる友達がいたので、教えてもらいながら自作のネックレスを作ることにした。 何よりも気持ちを込めることが大切だとその友達は教えてくれた。 店長 グラスバンドの方々。 友人。 出来上がったハンドメイドのアクセサリー。 それと、雪。 彼氏が私にプレゼントを渡す為に、色々サプライズを用意してくれたように、私もそれに応えるために最強のパーティで臨んでいた訳だ。 結果、今回の一年記念日は凄く良いものとなった。 それもこれも皆の協力があったから。 ありがとう。 心の中でお礼を言った。 そして、私は横目で彼氏を見つめる。 それに呼応するかのように、グラスバンドの音楽が最高潮の盛り上がりをみせる。 去年、彼氏に告白して貰った瞬間を思い出す。 (もう1年かー。) 時の流れの速さには感慨深いものがあると、ぼーっと考えていた。 すると彼氏が不意にこちらを振り向いてきた。     
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加