思い出はセピア色

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  「いち、じゅう、ひゃく、せん、まん……。 二万一千円!!」 私のお小遣いではとても手が出ないよ。 「こんなに高価なんだ……。」 一番安いのは……。 それでも一万九千八百円。 ぐううう。 ダメだとてもじゃないけど手が出ないよ。 ガックリと肩を落としながら玩具売場を後にした。 その日は家に帰っても、何故か鉄砲のことが頭から離れなかった。 翌日旗門と一緒に学校へ向かうと旗門が悔しそうに話を始めた。 「一年先輩の華鳴樹先輩が電ガンを買ったんだって……。 ナガモノだぜ。 ライフル。 良いなぁ。」 すごく羨ましそうだ。
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