第六章 関連性

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   北方たちは、それを直江という学生から聞き出したのである。  徳川とつながっていた少年グループ。その中に、豊臣が在籍していたのである。  徳川は料理サークルの誰かに、身近な人間が二人も亡くなったと溢していたらしい。一人は凪沙で、もう一人が豊臣という事になる。  そして、その少年グループこそ、凪沙を殺害した実行犯であろう。  ここまでの話しに、松本としても異論は無い。  豊臣の死は、真奈香と徳川にとって想定外であっただろう。だが凪沙の殺害には、それ相応の意図があっての事であろう。そして明智の死は、本件といかに関係しているのか。  松本は、それを酒出に問うてみる。 「凪沙と明智が殺されたのは、やはり口封じの為と俺は見ている。ただ明智の死に関しては、色々と読み違ってた部分はあったがな」 「明智の死亡推定日時は八日の午前中と、凪沙の暴行殺人よりも前の事。それに関しては?」
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