第六章 関連性

38/58
前へ
/493ページ
次へ
   関与しているとして、それをだなようにして証明するのか。現段階では、難しいと言わざるを得ない。  それを酒出は、捜査本部次第と見ている様子。確かに捜査本部次第の部分はあるが、松本としてはそれでは時間を要すると思っていた。  時間がかかるとしても、事件が解決するならば構わない。しかし時間を要するという事は、振り込め詐欺の被害が増えるかもしれない。また犯罪グループ内でトラブルが発生すれば、また死者が出る可能性もある。  当然、証拠隠滅される危険性とてあろう。  そのように考えるならば、やはり早期解決が望まれる。松本としては、それを期待せずにはいられない。実際酒出は、これまでそれを実現してきたのである。  そうした中、酒出はルーティーンを続けていた。      
/493ページ

最初のコメントを投稿しよう!

822人が本棚に入れています
本棚に追加