第六章 関連性

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   だか本当に、真奈香がリーダーなのかと迷いが生じる。  真奈香たちのグループが、振り込め詐欺をしているとして。どれだけの規模で行なっているのかは、現段階では不明である。  もしも、それを広域的な規模で行なっているとしたなら。その背後には、何かしらの組織の陰がチラついてくる。  いや、その犯行規模に関係無く、暴力団組織のような存在を考えてしまう。口封じの殺害や、闘争の手口を考えると益々組織の存在を疑いたくなる。  しかし酒出は、プロの仕業を早々に否定している。そして今も、その考えに少しの変わりも無い。 「やはり首謀者は、上杉 真奈香で間違いねぇ」  イメージの世界でそう呟くと、プラネタリウムの模型と化した星座表は全ての星々を強く瞬かせた。それにより酒出は、自身の考えが正しいと確信する。  その時、管理官の岩波と一人の捜査員が、資料を大量に抱えて刑事課へと入ってきた。
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