第六章 関連性

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             5    上杉 真奈香は、金儲けの為に人を探していた。  おそらく時期的には、大学入学直後から。そして、徳川 樹・毛利 凪沙・明智 礼央と出会う。出会いの経緯までは不明だが、三人が三人とも金銭を得る為に人を騙す事に罪悪感を覚えぬタイプであったのだろう。  もしかしたら、他にもメンバーがいるのかもしれないが。  入学当初は、振り込め詐欺などでは無く。別の犯罪行為にて、金を稼いでいたと思われる。それこそ、美人局や売春行為などで。  そうしておいて、二年の歳月をかけ資金と人を集めたのであろう。  振り込め詐欺を始めたのは、おおよそ一年前。それまでの犯罪行為と比べても、遥かに高額な金銭が手に入れられた。  自分たちか、中間管理職的な人間が電話をかけ高齢者を騙し。振り込まれた金銭の引き出しや受け渡しは、明智の仲間の未成年の少年たちに任せていたと見られる。
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