2人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
私たちは、この狭いクラスに飼われた獣の中の一匹で、誰にだって役割というものがある。17歳っていうのは、無敵で不安定でいけない。
1年の時の初々しさもなく、3年のような落ちつきも持っていない、中途半端な年。
どうしようもなく傲慢で、簡単な誘惑にも勝てない。
何をやってもどうせ無駄で、どうしようもなく孤独だ。
乾いてる?
でも、世界はココ以外にもある。
私も含めてこの世界は、欠けてもイイ沢山のパーツで構成されている。
その中で言えば、中島は必要なパーツだったのかもしれない。
バカで、可哀想で哀れで、関わりたくない、病原菌。腐っていく段ボールの中の世界の生け贄。
だって仕方ないじゃない。
卑怯な大人達に押し込められていく自我は、こうやって発散するしかないじゃない。
だから止められない。
これは中島だからという問題ではなく、この世界のシステムそのものなのだから。
ただ、私には関係ないだけ。
ボーッとしてたらスマホにLINEの着信。机の下でこっそり確認。
顔をしかめる。
みんな黒板を見ているから、気づかないよね。
最初のコメントを投稿しよう!