ボクはトニーのおともだち

4/11
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
ボクはいっしょうけんめい考えたよ。 どうしたら、トニーがまた元気にお話してくれるようになるかなぁ?って。 そしたらね、ボク、いいこと思いついちゃった! 前にね、眠れなくて困ってたトニーのために、パパが『サンタクロースのお星さま』っていう、絵本を読んでくれたんだ。 サンタクロースのおじいさんのお家の隣にはね、大きなもみの木があって、その木には世界中の子どもたちのためのプレゼントが実るんだ。 プレゼントもすごいけど、もっとすごいのはその大きな木のてっぺんで光るお星さま! そのお星さまを取るとね、何だって願いが叶うんだって! トニーはこのお話を聞いて、「お星さまが欲しいっ!」って、さんざん泣いてパパを困らせてたっけ。 きっと、あのお星さまを取ってあげたら、トニーはまた元気にたくさんお話して、ボクと遊んでくれるようになるはずだ! パパはサンタクロースのおじいさんのお家を知らないって、とっても困っていたけど、ボクは知ってる。 だって、ボクはあの木から生まれたんだからっ!
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!