プロローグ

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 僕が大学生だった夏のある日、一人の友人が自殺した。  彼は美容院で髪を整えた後、ホームセンターでロープと猫のエサを買い、一人暮らしをしていたアパートに帰って手首をカミソリで切った。  死ぬ間際に猫のエサを床一面にばら撒いていて、そのおかげで彼の飼い猫は飢えずに済んでいた。  僕はそのことを、明け方に自宅にやって来た二人の刑事から聞いた。
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