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授業は度々豚塚の妨害にあって集中できない。
ちょっとだけ教室に入ってきてまたすぐ出て行く……あれで出席しているつもりなのだろう。
家に帰ったら帰ったで居心地が悪い。
だから放課後は図書館で過ごしている。集中できるというより、ここならあいつの邪魔も入らないし、空気も重くないので落ち着ける。
祐介も雅美も一緒に図書館にいる。
それぞれに家に帰りづらい状況がある。
祐介も毎日疲れたような表情をしているし、雅美にいたってはやせ細っていて心配になる。
でも、わざわざ問いただしたりはしない。
たぶん、だから居心地がいいんだろうと思う。
俺は勉強しているし、雅美は古い文庫本を読んでいる。祐介は科学雑誌の宇宙特集を眺めている。それぞれ別々の事をしていても、なんとなく繋がっている。
チャイムが鳴った。
「さて、帰るか」
俺がそういうと、二人は同時に溜め息を吐いて片付け始める。
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