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唇を合わせずに赤く柔らかい舌の肉だけ絡ませるそれはひどく扇情的で退廃的な光景で、アリアは自分の体に彼の唾液が滴る様子に目が離せない。ギャスパーの目元にキラキラ光るものがあると思ったらそれはアリアの鱗で、そんなところにもアリアはゾクゾクした。
たまらない気持ちで、アリアはギャスパーの薄い開襟シャツの裾から手を入れた。弾力のある筋肉の感触が好きだった。先ほどは照れてしまったが、アリアはギャスパーの体も大好きである。自分が一生手に入れられない力強いそれは、とてつもない安心と、包まれた時の優越をくれるのだ。
「っは、あ、アリアそれは反則っ!」
アリアはギャスパーの脇腹の、白い鱗のキワを探った。キスは中断された。ギャスパーは急いで服を脱ぎ去って、アリアのシャツも彼の腕から抜いた。骨格が完全に大人の男になっている恋人は妖艶で、なのにピンクに染まる体は桃のようで可愛くて、部屋に充満するフルーツの香りとぴったりだ。熟れ頃なのは籠に盛られた果実だけではない。
「ね、わかったでしょ。ここはダメなんだよ」
「ダメじゃなくていいの間違いだろ、アリア」
ざっと茶髪を掻き上げたギャスパーはニヤッと笑ってから、アリアの弱いところを吸った。ヘソのあたりの固い鱗のそばの皮膚は柔らかく、アリアはたまらない。気持ちよくて狂ってしまいそうだ。
「あっ、ヒャア、ああ、あんっ」
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