*緑の時間* せんだんの木、れもん牛乳、手紙

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「あ、そうだ。 純から届いた年賀状を持って来た。 でも、やっぱり私も、住所しか分かんない。 直人は純の家の電話番号分かる?」 直人は静かに首を振った。 「俺って本当に最低な男なんだ…… 中学に入って最初は年賀状も純に出したんだけど、その後はもらうばっかりで全然出してない。 やっぱ、絶対、純、怒ってるだろうな……」 直人は考えれば考えるだけ純に会うのが怖くなった。 勝気な性格の純は俺の事を受け入れてくれるだろうか…… 「怒ってるかもしれないけど、別にいいじゃん。 だって、直人と純はしょっちゅうケンカして、でも、すぐ仲直りするのが得意だったんだから。 直人が会いにきてくれれば、純は絶対喜ぶよ。 私が保証する」 すずはあの頃と同じあどけない笑顔を浮かべて、直人にそう言った。 直人は不思議と素直にすずの顔を見て微笑んだ。 純には悪いけど、俺はこの絶好なチャンスを無駄にしない。 すずに告白する。 結果はどうでもいい。 俺自身に決着をつけてやる。
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