*緑の時間* せんだんの木、れもん牛乳、手紙

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直人は、そんなことを言い出すすずに驚いていた。 純はきっと、俺よりすずに会いたいに決まっている…… 「何言ってんの? いいに決まってるじゃん。 それに俺が一人で行ったら、逆に純と何話していいか分かんないし。 すずは絶対必要なの。 俺にとっても純にとってもすずは絶対なんだから」 「絶対??」 「そう、絶対……」 すずは少しだけホッとした。 絶対の意味は分からなかったが、直人が力強くそう言ってくれたのが嬉しかった。 「ありがとう…… 分かった…… うん、じゃ、手紙を書かなきゃ」 直人はすずの表情が柔らかくなったのを見て安心した。 初恋っていうものは本当に厄介だ。 成就しない恋がほとんどで、俺も同様、初恋の呪縛から逃れられない。 すずへの想いは確実に膨らんでいる。 すずを自分の物にしたい衝動が治まらない……
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