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苦し紛れの 少女は 花を 窓から そっと 投げ捨てた
夕焼け色の 風が拾って おねがい 届いてください
あなたは美しい うつくしい うつくしい髪をしているね
朝起きると その 長い ながい ながい髪を まるで永遠に愛でるような手つき
わたしは あなたの 希いを
知っていたけれど
憧れの星いっぱいにした瞳で
少女は 窓から 空ばかり見つめていた
幼い指を いっぱい伸ばして いっぱい広げて おねがい 届いてください
わたしは 知っていたけれど
ときどき 歌を 口ずさみ 少女は きっと 待っていた
つぼみが ほころぶ 笑い声
わたしは 知っていたけれど
わたしは 知っていたけれど……
(あぁ、きょうも 頬を撫でる風)
苦し紛れに 出す手紙など 届けるつもりはないのです
あなたの ねがいは 知っているから
そっと 拐ってしまいましょう
頬をすべり 指を絡めて 月夜に旅
さぁ、一夜!
焦がれて 枯れ花
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