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「…ここは、どこ?」
そう呟くけれど、答えはない。
「あっ…」
ふと思い出して、僕は自分の手首や足首を確認する。
普段なら付けられている足枷や手枷はなく、ここがいつもの家ではないことにほっとした。
ガチャ…
「―――ああ、目が覚めたのかい?」
大きな扉が開く音がして声が掛けられる。
今までに聞いたことのないくらい澄んでいて、綺麗な声。
その声の主は僕のベッドの傍までくると、端に腰を下ろした。
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