あらすじ

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あらすじ

 目覚めるとそこは屋外階段の踊り場だった。  匠は社内の役員から「大当たり番組企画を考えろ!」と発破を掛けられ、この屋外階段の踊り場で妙案が浮かばずに唸っている間に、居眠りしてしまったようだ。  起きた階段から見えるサッカーグラウンドで試合をしているアマチュアチームの選手たちを見て思いついた。  サッカー界は野球と違い、プロ・アマを含めたピラミッド構造に成っていて、垣根が無い。それを象徴するのが、日本サッカー界一の歴史と権威を誇る、日本のサッカー協会登録全チームの日本一を決める大会“天皇杯”だった。  トーナメント戦を勝ち進んで行けさえすれば、チーム結成で即日本一になれる。それを一年で達成するという企画を始動させた。  匠はスポンサー集めの苦労をし、実力はあるが曰く付きの監督、様々な事情や野心に燃える個性的な選手たち、それらを集めるのにも奔走し、遂にチームを結成する。  チームの活躍を通じ、同好会的なチーム、実業団チーム、Jリーグ昇格を目指し夢見るチーム等、日本サッカー界のアマチュアサッカーリーグやチームの実態も紹介していった。  対戦相手には、メンバーと嘗て因縁の相手が居たり、チーム内でも色々な衝突が起こるなど、様々な人間模様も描かれる。  周りのチームが真剣にサッカーに取り組んでいる中、TV的な娯楽として消費されるこの企画への批判も巻き起こる。  そんな批判にも、匠は現場の選手の為にも対応に奮闘する。チームは苦しみながら勝ち進み、やがて支持も受けて来る。個性的なサポーターも付き、やがて予選を勝ち抜き、本大会まで駒を進めた頃には、サッカー界の一大旋風となっていた。  遂にJリーグのチームと対戦が始まる。Jリーグの監督や選手にも、チームのメンバーと因縁がある人間が多かった。そんな中、苦しみながらも勝ち抜き、元旦決戦を戦うのだった。
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