世界をその手に

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 部屋の戸をノックし、二人は自らの決断を大声で伝えた。  部屋の戸が開き、水晶玉を手にした魔導士が姿を見せた。  二人を交互に見て、魔導士は満足げに頷いた。 「もはや引き返すことは出来ぬぞ」 「はい、我々はいつでも師匠と共にあります」 「死ぬまでついて行きます」 「よし、時間はあまりない。一年。一年で世界を手中に収めるのだ」 「「はい、師匠!!」」  後の世にまで語り継がれる大魔王誕生の瞬間であった。
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