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File 01
外の空気が吸いたくなって、外に出てみるとまた暖かくなってることに今更気付く。
また一年が経った。早いものだな、と一人呟く。
もう春だね、と傍に居た同僚に告げるとお前が篭もりすぎなだけだ、白い目で見られ、突っ返された。
...確か、彼女と出会ったのも今日のような暖かく、春の日差しが感じられるような日だった気がする。
彼女は、元気にしているだろうか。
それは彼にとっての悪夢であり、当たり前のように世間にとっても悪夢と言ってもおかしくない事件だった。
人形の暴走。この世界では毎日のように起きている事件であり、抱えている問題でもある。
彼も被害者の一人であり、そしてその暴走した人形の持ち主だった。
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