黄金色の欠片
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「子供の名前、考えないとね」 隣からまだほんの少女めいた声がする。 真央はいわゆる「玉を転がす」ようなソプラノだ。 「そうだなあ、女の子なら」 「ナディア」では露骨過ぎるし、何より純日本人の名としておかしい。 「アンナ、とかどうかな?」 掛川は「アンヌ」だから、そちらとも被らない。 「アンナ、ねえ」 真央もピンと来ないようだ。 「後はマリアとか」 これもクリスチャンでもない俺らの子には相応しくない気がする。
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