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「うわぁぁぁあん!」
「うるさい。離れて。ウザイ。」
「だって、だってぇぇえ!」
涙目になりながら私―――広瀬美香に抱きついて抗議する幼なじみの佐藤章大。
怖がりの癖にそういう類の話が大好きなのが、不思議でしょうがない。
「あはは、章君は怖がりだから、話し甲斐があるよ。ね、みぃちゃん。」
にこにこと笑いながら私に同意を求める男―――三橋隆太は、絶対に人を名字で呼ばず、あだ名を付ける。
このクラスで私のことを「みぃちゃん」と呼ぶのは、隆太位だ。
「怖がりなら聞かなきゃいいのにさ。」
「怖いけど好きなんだもん!」
「そうそう。ところでさっきの話さぁ、もっと詳しく聞きたいなぁ。」
私が章大を引きはがしてると、ほわほわとした雰囲気を振り撒きながら、マイペースに話しをする三沢雪。
そんな雪に幼なじみの宮川さつきと林悠人が溜め息と苦笑を洩らした。
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