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「でね、まだ続きがあるんだけど」
「まだあるの。」
ビクビクと私の後ろにしがみつく章大は
それでも興味津々に隆太を見てて、それに呆れながらもそう言うと、隆太はやっぱりいつものようににっこりと笑った
「この話ね、雷の鳴る空が真っ赤な日に聞くと、話が本当になるんだって。」
「いやぁぁぁあ!!!!」
「やっば、ホントにウザイわ。」
抱きつく章大を引きはがす行為はこれで何回目になるのか。
そう溜め息を吐いた。
「いいなぁ、おもしろそうだねぇ。ね、さつき」
「アホか。そんな話嘘に決まっとるやろが。」
「さつき。関西弁なのはしょうがないですが、もう少し女の子らしく喋ってください。」
「うっさいわ悠人の女男」
「それならさつきは男女ですね。」
「何やとコラ。」
「二人ともストップー!」
「うわぁあん!!!その話がホントになったらどうしよー!
美香、俺のこと守ってねー!!!!」
「普通逆でしょうが」
「あはは、ホントに面白いなぁ」
いつもみたく、章大が私に抱きついて
いつもみたく、さつきと悠人が口喧嘩して
雪は二人を止めて、隆太はにこにこ傍観してる。
それが、私達の日常だった。
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