感謝の絶えない町

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「おばあさん、大変そうですね。お荷物お持ちしますよ」 「おやこれはこれは。御親切にどうも」  風呂敷包みを背負い歩道橋を渡ろうとする老婆に声をかける若者。思わずほっこりする、日常の何気ないワンシーンである。 「どうもありがとうございました」 「いえいえ」  歩道橋を渡り終え、笑顔で立ち去る若者を見送ると、老婆は急に背伸びをした。 「ふう。これで四人目。あと一人で今日のノルマ達成じゃ」
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