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「良かったあ。君の名前はティナで良いかな? ティナって言うのは僕の好きな劇団の女優さんの名前なんだけどね」
照れ臭そうに彼は笑う。
「ティナ? ティナ、ティナ……。素敵な名前だね! 私、気に入っちゃった!!」
ティナは彼に向かって微笑むと、彼も微笑みを返した。
「気に入ってくれて僕も嬉しいよ。あ、いけない長い間、話し込んじゃった。母さんに怒られる! じゃあね、ティナ。また、来るよ」
満面の笑みで彼に手を振りながら、ティナは明日が来るのを待ち遠しく思っていた。
翌日、彼女は目を覚ましてから自分の中の変化に戸惑っていた。
時間の流れが遅く感じ、変わらない景色がとてつもななくつまらなく感じたのである。
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