マフィアからの贈り物

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12月の中旬、俺宛の荷物が送り主不明の状態で届いた。 箱を開けると、今では中々手に入らないレトロのジーンズがサイズピッタリで入っていた。 確かに、ジーンズ集めは趣味の為非常に嬉しいが、いったい誰が送ってくれたのか? ピンポーン 玄関のチャイムがなったので扉を開けてやる。 「メリークリスマス!!どや!クリスマスケーキよ」 幼なじみの花菜が遊びに来た。 「おーメリクリ。七面鳥は用意してあるぞ」 彼女からケーキを受け取り、家に招きいれる。 「なあ、宛先不明の荷物が届いたんだが怖くね?」 先ほどの包みを、見せる。 「あっ、私昨日ゴッドファーザー見てたんだけどさ。 イタリアマフィアって、殺す相手に贈り物するらしいよ親愛なる友人のようにね」 不気味なことを言いやがる、いったい何の為にそんなことするんだか。 「ふっふっふ、何とも既にそいつの全てを知っているぞって意味を込めてるらしいのよ」 確かに、このジーンズはもらって嬉しいがそんな馬鹿なと俺にイタリアとのかかわりなんて.... 台所で、クリスマスの準備をしながら考える。 後ろ頭にカチャリと金属のような物を突きつけられる。 「イタリア旅行のお土産よ、贈り物は気に入ってもらえたかな?」 あっ、こいつ友達と旅行行くって言ってた。 「死に顔はしっかり拝ませてもらうさ」 パン!っと耳元で鳴る。 「全く、うるせぇな」 「どや!驚いた?」 クラッカーのゴミを広いながら舌をぺろっと出しぶりっ子しやがる。 「いや、こんなコアなジーンズをチョイスできるのはお前だけだからな、わかってたわ」 しかし、ピストル型のライターを用意して馬鹿だなと笑う。 「まあまあ、死に顔はいつか見せてもらうさ」 そんなことより、私にもプレゼント寄越しなさいよと煽られる。 「ほらよ、超高圧電気スタンガンよ。 あまりに強力でいまじゃ手に入らない代物よ、これで今度の抗争相手のボスをラチるの楽に使えるぜ」 また、来週イタリアに仕事で戻る彼女へのプレゼントを誇らしく渡した。
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