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「行ってきます」
そう家に飛び立った僕は今雲の上にいる。
それは数時間前の話
僕、桜宮空(さくらみやそら)は学校に行くため家を飛び出した。
「行ってきます!」
遅刻しそうな僕は急いでいた。
「また遅れたらうるさいんだよなぁー生徒指導の須藤ちゃん…」
そう文句をいいながら学校へと足を急いでいた。
曲がり角に差し掛かると僕は黒い服の男とぶつかった。
ドンッ!
「いってぇー!」
そう頭に手をやりながら相手に謝ろうと目を開けるとそこには誰もいなかった。
「あれ?今誰かとぶつかったのに……」
周りを見回しても誰もいなく、気のせいかと思いながら学校へと急いだ。
学校に着くと、クラスメイトが待っていた。
「遅っ!」
「まぁでもギリギリだな!」
そう空の肩を叩き2人は席についた。
「翔、春樹!今日は人にぶつかってさー」
そう空が言うと、先生がいいタイミングで入ってきた。
「嘘つけ!大体はお前の寝坊だろうが!」
そう大声を上げながら怒鳴った先生こそ、生徒指導担当で担任の須藤ちゃんだった。
「げっ!須藤ちゃん」
「まぁ間に合ってるならいい!ホームルーム始めるぞ!」
そう言いホームルームを始めた。
学校の授業が終わり、帰宅時間となった空は翔や春樹とは別の方向から来るので学校でお別れをし1人で帰宅していた。
いつもの帰り道は夕陽に照らされて綺麗に色染まっていた。
そして、今日の朝ぶつかった場所に差し掛かった時に空はまた人とぶつかった。
「いてっ!」
その瞬間、後ろから何が空の横切った。
シュン!!
その瞬間空の首元から真っ赤に染まる自分の血が吹き出るのが見えた。
「うそ…」
薄れいく意識の中で空が見たのは朝ぶつかった黒い服の男が立っていた。
「お…お前…は…誰…?」
そう、言う空に男はこう言った。
「神だ。存分に恨むがいい。」
その言葉を聞き空の意識は遠のき空の肉体は死を迎えた。
(神?…神だと?神様なら何故僕を殺した?)
そう疑問を抱きながら空の意識は消えた。
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